
2024年に公開したターミナル21(Pier 21)の攻略記事。おかげさまで多くの方に読んでいただきましたが、実は私の物語には続きがありました。ネバーエンディングストーリ―なのです。
2025年の春と秋、再びバンコクへ。そしてまたもやそれぞれ1ヶ月間、ほぼ毎日このフードコートに通い詰めました。もはやお母さん的存在。いつも暖かく迎えてくれます。
2026年3月現在、バンコクの物価上昇は止まりませんが、ここは相変わらず私たちの聖地。しかし、ほぼ2ヶ月間「毎日」向き合ってみると、2024年には見えていなかった美味しいメニューが次々と見つかりました。
AmazonのオーディオブックAudibleTERMINAL21 フードコート PIER21

アクセス
BTS(スカイトレイン)スクンビット線アソーク駅直結
MRTスクンビット駅直結
Google マップ
営業時間 10:00~22:00
支払いはプリペイドカードで
Terminal21の5階に着いたらまずプリペイドカードに現金をチャージします。
余ったら返金してもらえるので150バーツくらいチャージしましょう。
大きな紙幣しかない場合でも150Bだけ、と言えば残りは現金で返ってきます。
Terminal21はうっかり返金処理を忘れしまい日が跨いでしまっても返金してもらえます。
【新発見メニュー①】エビ味噌のまぜごはん(カオ・クルト・カピ)


2024年の私はこのメニューの前を何度も素通りしていました。なんか茶色いご飯に、具材がバラバラに乗っているな、くらいにしか思っていなかったんです。
しかーし、これはエビ味噌で味付けされているらしいと知り美味しいに違いないと初注文。
このメニューの名前は旨味の爆弾、カオ・クルト・カピ。(約300円)もちろん名前は覚えられないので写真でオーダー。
ベースとなるのは、エビの塩辛「カピ」を混ぜて炒めたご飯です。カピってなんやねん。
まめ知識 カピって何や?
メニュー名にある「カピ」とは、小さなエビ(アミエビ)を塩漬けにして発酵させ、ペースト状にしたタイの伝統的な発酵調味料のことです。
- 日本でいうなら: 「味噌」や「アンチョビ」に近い立ち位置。
- 味: そのまま嗅ぐと独特の強い磯の香りがありますが、火を通すと強烈なエビの旨味とコクに変わります。
なるほど。これは甘い食事は苦手な私にもってこいの味付けの素です。
1. 包囲する具材こそがこのメニューの真骨頂
お皿の周りを彩る具材たち。これらを混ぜ合わせることで、味のオーケストラが完成します。
- 錦糸卵: 全体をまろやかに包み込む、安心のバランサー。
- 赤たまねぎ(シャロット): 生ならではのシャキシャキした食感と、鼻に抜ける爽やかな辛み。
- 甘い豚肉とソーセージ: 本来は定番の具材ですが、甘いおかずが苦手な私は、味のアクセントとして楽しみつつも、実はそっと横に避けてみました。
- 青マンゴーの千切り: シャキシャキとした繊細な歯ごたえと、弾ける酸味。完熟前のマンゴーは果物というより酸っぱい野菜のような立ち位置で、砂糖の甘さではなく、素材そのもののフレッシュな酸味をプラスしてくれます。
- 唐辛子:これには用心が必要です。辛いのです。
2. 未体験のおいしさ!「生インゲン」の存在感
そして、日本人の私にとって最も新鮮だったのが、細かく刻まれた生のインゲンです。 火を通さず生で食べるインゲンは、想像以上にポリポリとリズムの良い食感。この軽快な歯ごたえが、柔らかいエビ味噌ご飯のアクセントとして打楽器パートを担っていました。
【新発見メニュー②】ゴーヤとチキンのスープ(トム・マラー・ガイ)

野菜をとりたいな、というときに見つけたタイの家庭料理やぶっかけ飯屋(カオゲーン)のお店に合ったゴーヤとチキンのスープです。
PIER21のカットフルーツを売っている場所のすぐ近くにあるカオゲーンのメニュー。ご飯とおかずを何品か選んで注文するのですが、おかずや白米など単品でもオーダーできます。
こんなに入って約150円。テイクアウトもできるので、サービスアパートメントに持って帰ったこともあります。

この日はかなり満腹でした…。タイ人パイロットにこの写真を送ったところ、きみは本当に日本人なの?と返事がきました。またローカルフードのお気に入りを見つけました。
【新発見メニュー③】蒸しパンのパンダンクリーム添え

同じく素通りしていたこのコーナー。ブルーベリーやマーマレード、イチゴジャムや豚肉のチリペースト味のトーストとともに、こちらの蒸しパンが売られています。
気になってたけどイギリスパンに何かクリームつけて食べるんでしょ、それなら予測できる味。今じゃなくてもいいのだと別のメニューに走っていました。
しかーしたまにはパンもありや、と初挑戦。

はい、こちら。蒸しパンのパンダンクリーム添え。(約120円)
これ、食パンを切ってお皿に盛っただけではないのです。
「パンそのもの」が主役
日本の食パンよりも少しキメが細かく、蒸し器でアツアツに蒸し上げることで、「ふわっ・もちっ」とした独特の弾力が生まれます。 焼いたトーストのような香ばしさではなく、水分をたっぷり含んだ「優しい口当たり」が疲れた胃袋にスッと馴染むんです。
魔法の緑色ソース「サンカヤー」
この蒸しパンに欠かせないのが、横に添えられた緑色のカスタードソースです。
- 正体: ココナッツミルク、卵、砂糖、そしてパンダンリーフ(タイ語でバイトゥーイ)というハーブ。
- 香り: 東洋のバニラと呼ばれるパンダンリーフの、甘く高貴な香りが特徴です。
- 仕上げ: 最後に無糖の練乳(エバミルク)を上からタラリとかけるのがタイ流。これがコクを深めます。


トムヤムスープのインスタントラーメン(約280円)も必ず食べる1品です。食べ合わせの異論は認めません。
【新発見メニュー④】エビと野菜の酸っぱ辛いスープとタイ風オムレツ

エビと野菜の酸っぱ辛いスープ ゲーン・ソム(Kaeng Som)とタイ風オムレツ 約300円
写真中央、立派なエビが2尾乗ったオレンジ色のスープ。これがゲーン・ソム(Kaeng Som)です。
・味の特徴: トムヤムクンからココナッツミルクと甘みを引き算し、タマリンドの「鋭い酸味」を効かせた、非常にキレのあるスープです。
甘いタイ料理に疲れた時、この酸味とピリッとした辛さが胃をシャキッとさせてくれます。中のクタクタに煮込まれた野菜(白菜や大根など)が、エビの旨味を吸っていて絶品であります。
カイ・ジャオ(タイ風オムレツ)は日本のオムレツとは違い、多めの油で揚げるように焼くのがタイ流。屋台でもよく見かけるメニューで、フライパンの中の油田に卵を投入するような焼く工程を見ていると背徳感しかない一品です。カイ・ジャオが吸い込んだ油のコクとスープの鋭い酸味が合わさった時、お口の中は最高の多幸感に包まれます。
【新発見メニュー⑤】カイラン菜炒めや野菜ゴロゴロスープ




さっきからちょこちょこ登場するメインの横の付け合わせの野菜炒めなどは、すべてこゴーヤースープのお店で買うことができます。一品約100円~150円。栄養満点の元気が出るサイドディッシュです。
番外編 生姜が効きすぎる豆腐デザート

私がバンコク留学中の毎週末、特に日曜日の夜に食べていた生姜スイーツです。(約90円)
1年間に通算3か月間をバンコクで過ごしましたが、なぜか週末に食べるという儀式を課していました。
その切実な理由は…?
1. 脳を突き抜ける生姜のパンチ
一口飲んだ瞬間、「……っ!」と声が出るほどの衝撃。 日本の生姜湯を想像して飲むと、生姜の濃度に驚かされます。喉をジリジリと焼くような、強烈な辛みと刺激。でも、これがクセになる。平日の学校の疲れが、この一杯の熱さと辛さで一気に吹き飛ぶような感覚でした。
2. お豆腐の優しさ
スープの激しさを中和してくれるのが、器にたっぷり入ったお豆腐。
- お豆腐: 絹ごし豆腐よりもさらに柔らかく、口の中でスッと消えるような儚さ。
- パートンコー(揚げパン): お皿の横に添えられた(あるいは投入された)サクサクの小さな揚げパン。これがスープを吸って、じゅわっとした食感に変わるのがまた最高なんです。
3. 「甘くない」私のための大人のスイーツ
タイのデザートは甘さが強烈なものが多いですが、これは違います。 ベースは生姜の辛み。砂糖の甘さはごく控えめで、あくまで「生姜のパワー」が主役。
4.大人の苦味、銀杏(ペッ・クワイ)バージョンも

豆腐のホロホロ感とは対照的な、銀杏のモチッとした独特の歯ごたえ。タイでは銀杏は「脳の活性化」や「滋養強壮」に良いとされる薬膳食材。日本の茶碗蒸しをあざ笑うかのようにこの黄金の宝石がゴロゴロと入っているのです。
バンコクでの留学生活は、想像以上にハードです。 連日30度を超える常夏の洗礼を受けながら、1日6時間の睡眠で乗り切る学校生活。毎週末に待ち構えるテストのプレッシャー……。気を抜けば、一瞬で授業のスピードに取り残されてしまいます。

そんな極限状態の私を支えてくれたのが、ターミナル21のフードコートでした。
ビタミン補給のカットフルーツや目の前で作ってくれるスムージーでビタミンを補給して、野菜たっぷりスープや炒め物でメインデッシュに栄養をプラス。
これらをしかも安価に、気軽に組み合わせられる自由。この自分で自分を整えているという感覚こそが、過酷な留学生活を支える精神的な支柱になっていました。
座席数も増え、いつ行ってもあたたかく迎えてくれる気がするフードコートです。

