
2025年、秋。3度目のバンコクでの英語留学に向けて飛び立つのに数多ある航空会社から中国南方航空を選びました。
人生初の中国南方航空。定時性や機内食、サービスはどうだったか?詳しくお伝えします。
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最安値検索はGoogle Flightsが基本ですが、今回LCCは最初から除外しました。直行便の安さに飛びついても、預け荷物代、ミール、毛布代の追加で結局高くなる上に、到着空港がドンムアンなど郊外なのもネックです。やはり旅の質を落とさないフルサービスキャリア(FSC)を選びたい。
みんな大好きタイ国際航空。ロゴも制服も美しく気品があり私もいつかは乗りタイ国際航空。
しかしタイ人パイロットから聞いた情報に驚愕しました。同じB777-300ER機材でも、JALに比べて客席が約100席も多いというのです。JALはファーストクラスを有する3クラス制とはいえ、これはエコノミーのシートピッチの狭さを意味します。
そこで私は考えました。FSCのサービスと快適性を維持しつつ、予算を抑えることができる、秘密の「経由便ルート」はないだろうか?
はい、出ました。前回同様中国経由で行くバンコクです。
Googleフライトが提示する便を最安値で販売していたのが、この時はアゴダでした。
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中国南方航空って?

今回の格安ルートを実現してくれたのが、中国南方航空(China Southern Airlines / CZ)です。CZは広州白雲空港を拠点とし、その規模は中国最大、アジアでもトップクラスです。(旅客数・便数・売上高など、全てでフラッグキャリアである中国国際航空を上回ります。)
現在は特定の航空連合(アライアンス)には属していませんが、日本のJALとは積極的にコードシェアをしているようです。
中国系航空会社はなぜ安いの?
今回、片道17,000円でFSCの快適性を手に入れたわけですが、なぜ中国系のキャリアはこんな価格破壊を起こせるのでしょうか? LCCのような徹底的なコストカットだけではない、国を挙げた裏技の存在があります。
中国政府は、自国の航空産業を世界トップに押し上げるため、莫大な補助金や税制優遇を航空会社に提供しています。この国家レベルの資金援助があるからこそ、一時的な利益を度外視してでも、ヨーロッパや日系キャリアに対抗できる破格の運賃設定が可能になるのです。
また航空燃料の調達においても優位性があります。国営企業が牛耳る市場では、中国のキャリアだけが、国際市場の相場とは違う政策的な特別価格で燃料を確保できるという裏事情があるそうです。
羽田ー広州 CZ386



中国系の航空会社は遅延しがちとの評判をよそに、この便は定時出発でした。
機材はB777-300ERです。エコノミー座席は3-3-3でした。一緒に行った友人とは並びの席が取れなかったのですが、なぜか通路側の旅客がショーアップしなかったので移ることができました。
真ん中が空席というのはフライトの快適さが格段にアップします。
友人は私の真後ろの通路席を確保していたので、これで思いっきり背もたれを倒せますね。
機内食

シートベルト着用のサインが消えるとドリンクのサービスが始まりました。
どうやら私はお水とコーラをもらったようです。

選べるお肉は牛肉にしなさいという幼少期から厳しい教育のもとで育ってきたので、今回も迷うわず牛肉を選びました。出てきたのは「牛丼」でした。ここで私は、強い既視感に襲われます…。
「この味、この盛り付け、この見るからにおいしそうな半熟卵とエッジを効かす紅ショウガ…絶対どっかで出会うてるやん。自分みたことあるやん!」
そうです!今年3月に搭乗した中国国際航空(Air China)のミールとメインが全く同じではないですか!おそらく、羽田の機内食工場が同じなのでしょう。中国南方航空と中国国際航空、会社は違えど、どうやら同じケータリング会社を利用しているようですね。
ということは…。と期待を胸に秘め待つこと数分。

はい、キター!ハーゲンダッツです。JALや大韓航空ではヨーグルトがこの大役を果たすところ、中国系の航空会社ではハーゲンダッツを大盤振る舞いしてくれるのです。
CAさんが段ボールから一つづつ取り出し「アイスクリームはいかがですか?」と聞いてくれます。
いやいやいや、いらん人はおらへんやろがい!と突っ込みながら柔和な笑顔を作って受け取りました。
飛行機での旅の楽しみは機内食。このゆるぎない価値観の私は大満足のミールでした。
機内は静か


機内は中国人の旅客に加え意外と欧米人が多く、非常に多国籍でした。広州経由便がアジアと欧州・北米を結ぶ重要なルートとして機能していることを実感しました
ざわつきもなく非常に落ち着いた雰囲気で、フライト中は機内エンターテイメントで映画をのんびり鑑賞。快適な時間を過ごせました。
中国南方航空 広州でトランジットホテルは提供された?
4時間30分の空の旅を終えて入国審査に向かいます。
レイオーバーは19時間。トランジットホテルの提供があると思うので、カウンターに行きます。
| 目印 | 国内線到着ゲートの50番出入口付近 |
| 具体的な行き方 | 入国審査を通過し、到着ロビーに出たら、ひたすら右方向へ進んでください。50番ゲート(出入口)の近くに、中国南方航空の「乗り継ぎサービスカウンター」があります。 |
| 補足 | 近くにKFC(ケンタッキーフライドチキン)があります。 |


私は空港のカウンターで確認しましたが、「満室またはご予約のチケットでは対象外です」との回答でした。
隣にいた日本人男性2人組も同様の理由で断られていました。いずれにせよ、無料で宿泊できるという期待は叶わず、実費で自分でホテルを手配することになりました。その時の対応は次回のブログで!
広州白雲空港


楽しかった広州1泊を終え、広州白雲国際空港に戻ってきました。
中国の各空港の玄関口では、空港に入るための入場規制という、日本じゃまず見ない光景に遭遇します。長くても3分程度です。
そのおかげか、チェックインカウンターで長蛇の列に並ぶということはなく比較的早く完了しました。
しかし、改めて明るい時間に見渡すと、広州白雲国際空港は驚くほどモダンで綺麗、そして非常に清潔に保たれていました。


白い雲。広州白雲空港。
広州-バンコク CZ8023



機材はA321NX 配列は3‐3でした。
シートモニターはありませんが、清潔な機内で安心です。バンコクまでの3時間、仮眠をとりましょう。
ブランケットも洗濯した後のものですね。



ミールはボックスとホットミールがセットで配られました。
中華独特の香味料で味付けされたおどんぶりのようなメインデッシュ、美味しかったです。
まとめ
私は今回、広州を楽しむために敢えて乗継時間19時間半の便を選びましたが、この戦略的乗継ぎが大正解でした!驚くべきは、たった17,000円の中に、ハーゲンダッツ付きの機内食、預け荷物23kgが2個まで無料という大盤振る舞い、羽田発の便利さ、そして2便とも遅延なしというフルサービスの快適性が全て含まれていたことです。
時間に余裕があり、広州もついでに探検したいという欲張りなトラベラーには、中国南方航空のこのルートは、自信を持ってオススメできる「神ルート」でした!

